演目紹介

W. B. イェイツ
猫と月(ねことつき)

訳:佐野哲郎
演出:松本薫

目の見えない乞食:茂山千五郎
足の悪い乞食:茂山茂
聖者:松本薫

新作狂言『猫と月』初演(2015年) 写真提供:神戸学院大学

ラフカディオ・ハーン/茂山千五郎
ちんちん小袴(ちんちんこばかま)

演出:茂山千五郎

女:島田洋海
男:山下守之

とある裕福な家の美しい娘が名高いお侍様に嫁ぎました。この娘の実家には奉公人がたくさんおり、小さい頃より身の回りのことは全て周りの者がしてきました。そのため本人は何不自由なく過ごし、とても無精者になりました。しかし夫となったお侍様は貧乏で、奉公人もおらず、今まで周りがしてくれたことを娘は自分でしなければなりません。ある時夫が戦で留守の夜、不思議な物音がするのでのぞいてみると、小さな侍の妖精が謡いながら踊っておりました。それより毎晩、妖精が出るようになりました。恐ろしくなった娘は、夫が帰ると早速退治してもらうように頼みます。夫がその妖精に斬りかかると…

古典狂言
蟹山伏(かにやまぶし)

山伏:茂山千五郎
強力:松本薫
蟹の精:茂山茂

修行を終えた山伏が、弟子の強力を連れて故郷へ帰ろうとします。途中、江州蟹ケ沢へ通りかかると、にわかに空が曇り、目の前に異様な者が現れます。その者は「二眼天に在り、一甲地に着かず、大足二足、小足八足、右行左行して、遊ぶ者の精にてあるぞとよ」という謎をかけます。二人は蟹の精であると気づき、強力が金剛杖で打ちかかると、逆に耳を挟まれてしまいます。それを引き離そうと祈る山伏もまた耳を挟まれてしまい…

古典狂言『蟹山伏』 写真:上杉遥